ケヴィンは甘えん坊なんだけど警戒心が強くて、飼い主夫婦に全然心を開いてくれないコでした。
噛みつく暇があったら逃げるタイプで、懐いてもないし、正直、大して被害はありませんでした。
マジ噛みしたのは性成熟期ごろ(生後10ヵ月前後)。
背後から襲ってきて、私の腕に噛みついたり、手を噛んでなかなか離さなかったりしました。
噛みつかれた私がなぜ怒らなかったのか……単純に噛まれたところが痛すぎて身動きが取れなかったこと、噛まれたことが悔しくて涙ぐんでしまい、戦意喪失したからですw
このとき、何のアクションも取らなかったせいか、飼い主を見下すように傍若無人に振る舞うようになりました。
それとは別に、甘噛みするときに力加減が全然できないコでもありました。
例えば爪切りなど、どうしてもしなければいけないお手入れのときに体を掴むと、嫌がって嚙むときに加減なしにガブっと噛みました。
ケヴィンはリースよりも体が大きくて力も強くて、私では手に負えないと思い、ケヴィンの遊ぶ様子を見て楽しんでいました。
見た目好みのコだし、表情豊かだし、いてくれるだけでいいと。
けれど、ある事件をきっかけに、ケヴィンの性格を尊重して好き勝手にしていてはいけないと思い、トレーニング開始。
Instagram に書いた通り、嫌がって嚙んだ時でも甘噛みで噛んだときでも、私が痛いと感じたら追放と無視です。
追い払うときは、不快感と怒りをぶつけるように舌打ち!w
最初は1週間、私から遠ざけました。
ケヴィンの目の前でリースやフェレットを愛でて、ケヴィンを孤立させるという、人間社会だと完全にいじめ状態にしました。
ケヴィンの方から歩み寄ってきて、手を出して甘噛みしてきたときに私が痛いと思ったら、また追放。
追放や無視する時間は徐々に短くしていきましたが、噛むときに手加減をしなければいけないことを理解するまで何度も繰り返しました。
動画は思いっきりじゃれてきていますが、全然痛くないです。
本当に成長したなぁ……私の真意を理解してくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。
ひとりを嫌い、寂しん坊だからこそ上手く行ったトレーニングだと思います。
あと、元々ケヴィンは人を噛みたくて噛んでるわけではないと分かっての事でした。
ただ力加減ができないだけ。
おやつをつまんで与えるとき、ケヴィンは床においてと爪で私の指をちょんちょんと突っつきます。
そのまま持っていると、私の指を噛まないように気を付けておやつを口にします。
逆に懐いているリースの方が容赦なくおやつに食らいついてくるので、よく噛まれますw
ケヴィンは本当は気遣いのできるコ。
闘争心からの狂暴性もないコ。
ただ臆病だから虚栄をはりがちなコ。
それだけなんです。
あと、リースが優しい性格で頼りないのもあるのだと思います。
リースに噛まれて痛い思いをしたり、プライドを傷つけられた経験がないから、好き勝手に振る舞っていたのだと思います。
リースがリーダーらしいコだったら、ケヴィンも従順でいたのかもしれません。
ミーアキャットのこともうちのコたちのことも、まだまだ分からないことだらけ。
あーだこーだと考えたり想像しながら、ちょっとずつ歩み寄って関係を築いていく……どの動物相手でも一緒なのかもしれませんが、人間に慣らされた家畜とは違い、野生動物のミーアキャットとの関係の築き方は、どことなく人付き合いに似ている気がします。