リーを迎えた日~幼少期

 リーを連れ帰る車の中ではずーっと鳴き通しだった。
電車とか公共交通機関を利用してたら、かなり迷惑だったんじゃないかなと思うほど……。

 家に着いて、リーのおうちを用意する。
この時点では家にあったフェレット飼育用品を使用。
ミーアキャットに合ったものが何なのか分からなかったから、「あとで買い足せ(買い直せ)ばいいやー」ってな感じだった。

 リビングにサークルを置き、ショップのスタッフさんの、
「野生動物なので、家に帰ったら触りまくって慣れさせてください」
というアドバイスの元、遠慮なく触りまくる。
むしろ、サークルに入れておくと寂しがって鳴いて寝ないし、寝てもなんでか鳴きながらだし、飼い主が気になってしまって、ずーっとリビングに放しっぱなし。

 本当によく鳴く。
声が大きくないのが幸いだけど、ここまでしゃべり続けるとは思ってなかった。
一体、なんて言ってるのかな~。
鳴き方もバリエーション豊かで、本当に人みたい。

 小さくて、ちょこちょこと飼い主の後ろを付いてくる様はまるでヒヨコ。
可愛くてたまらないんだけど……体臭が……。

 口周りはミルクで汚れ、お尻も糞尿で汚れ、体全体も糞尿臭で、なんともみすぼらしい……。

 4月半ばとはいえ、まだ肌寒かったし、環境に慣れるまでは体調を崩さないようにお風呂は避けることにした。
だけど、毎日、ミルクや糞尿で体を汚すので、化粧用のコットンをお湯で濡らし、お尻を中心に体を綺麗にしてあげる。
ミーアキャットの育児は、シリンジによる授乳やトイレなど老フェレットを介護した経験が役に立ったと思う。

 見た目からはきちんとケアされていたとは言い難かったけれど、人慣れはしていて、甘噛みも習得済み。
初日から飼い主たちを受け入れてくれて、膝の上で寝てくれたし、ひとり遊びも楽しそう。
飼い主が見えないところには行かないし、放置してても安心安全。

 テレビを見るのも来た時から。
最初に釘付けになったのは、夕方のニュースの大谷翔平選手w

テレビ鑑賞中

 授乳については、既にシリンジ慣れしていたので与えやすかった。
スタッフさんのアドバイス通り、口の横から与える。
真正面から与えると、気管支に入る恐れがあるんだそう。

 初日、寝る前に授乳していたら、シリンジを持っていた指を噛まれて流血。
敵意があったわけではなく、「ただ咥える先を間違っちゃったんだね」と理解できた。
ただ、思ったより血が出てきてびっくり。
「やっぱり野生動物なんだ……」と現実に引き戻される。
憧れのミーアキャットをお迎えして、だいぶ浮かれてしまっていた。
野生動物の洗礼を受けたような気分になった。

 次の日の朝は、遅起きのわたしに代わり夫がミルクを与えるので、
「噛まれて流血した。マジ危険! 気を付けて」
と赤字でメモを置いておいたけど、夫も流血w
わたしが言葉足らずだったので、まさかシリンジを持っている手を噛まれるとは思っていなかったらしい(掴まれるのを嫌がっていたので、保定している手を噛まれると思ったらしい)。
夫は速攻で手袋を買いに行ったけど、結局、厚めの手袋をして小さいシリンジを持つのは難しかったので、使ったのは最初だけ。

 ミルクだと分かると物凄い勢いで跳びついてくるので、自分たちが噛まれないように注意して授乳を乗り切った。

 その後もちょこちょこ噛まれて血が出ることはあったけれど、大体は飼い主が余計なことをしたせい。
例にもれず、ミーアキャットは食べ物が絡むと狂暴化。
ちょかいを出す飼い主が悪いんですが。
膨らんでたわしみたいになってる様を見てると、ついつい毛玉の中に指を突っ込みたくなっちゃうw

 どっちかというと噛まれることよりも引っ搔かれることの方が問題だった。
小さい時は、
「それ掘ってるの? 撫でてるの?」
というレベルの力の弱さで、犬用トイレシートを掘り掘りしても破くことができないほどだった。
体によじ登ってきても、傷にならずに済んでいたこの頃。
今はTシャツ1枚だと、リーがただ体をよじ登ってるだけでも傷ができるため、わたしの上半身は引っかき傷だらけw
会社の健康診断のとき、恥ずかしかったよぉ~。
腕も傷が絶えない。

 迷惑行為は、耳の穴の中にマズルを突っ込んできて鳴くこと。
甲高い声で。
元々原因不明の耳鳴り持ちだったけど、耳鳴りなのかリーの鳴き声がリフレインしているのか、分からない状態になってしまったw
迷惑極まりなかったけれど、成長と共に回数が減っていき、2匹目を迎えた頃には完全にやらなくなった。
なんかちょびっと寂しさを感じる今日この頃。
迷惑だな~と思っても、それが個性的なことだといつの間にやら愛着を感じてしまう。

 とにかく「カワイイ!」だけで過ごしたリーの成長期。
成獣になるまであともう少し。
発情期にどうなるか……ドキドキ。

うちのコ
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